肥料について
ベジカンでは肥料として次の5点を使用しています。
①発酵鶏糞
②天然リン酸肥料 バッドグアノ
③天然苦土肥料 マグアース2号
④有機牡蠣殻石灰
⑤自家製ボカシ肥料
①発酵鶏糞は主に窒素分の補給肥料として施肥しており、4つの中で最も多量に使っている肥料です。
その為、その品質には特に注意しています。
一口に鶏糞と言っても品質は様々であり、不健康な育て方をされた養鶏の糞を多量に用いれば、畑にとってマイナス面も出てきます。
ベジカンでは千葉県旭市の採卵を営んでいる方から発酵鶏糞をお譲りいただいています。抗生物質を使わずに育てられた鶏の糞を、自社設備で籾殻などと混ぜて発酵させた良質の鶏糞です。
畑にまく他に、ボカシ肥料や育苗用培土の原料にも使っています。
②③④は購入資材です。
有機JAS栽培でも使用できる天然由来の肥料。バッドグアノはコウモリの糞が風化したものです。鶏糞だけでは土壌中の栄養分が片寄るので、土壌診断の結果を見ながら必要な栄養を補っています。
⑤自家製ボカシ肥料。鶏糞の他に、米ぬか、籾殻燻炭、魚粉、などを混ぜて発酵させて作る。①~④の肥料では賄えない微量要素と豊富な微生物の補給を目的とする。
ボカシ肥料は寒さの厳しい1,2月に作るのですが、微生物が増殖する際に出す発酵熱はすさまじく、目に見えない微生物の力を強烈に感じます。
ボカシ肥料をまくことで、これらの微生物が畑に増えて、いい土が育っていく事を狙っている。実際、ボカシ肥料をまいて3,4日遮光しておくと、土の表面に菌のコロニーが出来ている。
「これさえやっておけば大丈夫」という魔法の肥料は存在しないので、複数の肥料を組み合わせてバランスを整える事が大切です。また、どの肥料も与え過ぎると食味を損なうので施肥基準より抑え気味に施肥しています。
葉の色や樹勢を見て施肥量を調整する方もいますが、それだけだと個人の感覚頼みになってしまうので、ベジカンでは土壌診断の結果も加味して施肥量を決めています。