千葉市の有機農園ベジカンの作業日記

有機野菜セットのメリット、デメリット

ここではベジカンが販売している「有機野菜セット」のメリットとデメリットを、できるだけ消費者目線に立って紹介したいと思います。

 

メリットその1:どこよりも新鮮な野菜が食べられる。

一般にスーパーで売られている野菜は収穫後、数日経過したものです。

大手の野菜宅配サービス会社などでも、『契約農家が収穫→宅配会社での集荷、注文ごとに取りまとめ、出荷→お客様へ』という流れになる為、収穫から実際にお客様に届くまでには数日かかっていると考えられます。

ネット通販をしている小規模有機農家になると、『収穫後すぐに出荷→お客様へ』となるので、収穫の翌日には野菜が届く事になります。

 

ベジカンではそれらのどこよりも早く、収穫当日にご家庭へお届けします。

(朝に収穫した野菜を、昼に調整、詰め合わせて、その日の夕方に配達。)

ブロッコリーや葉物野菜などは、鮮度の良さが美味しさに大きく関与しています。

朝どれの有機野菜がたべられるのはベジカンだけ!

 

野菜の収穫タイミングについて詳しくはこちらをお読みください。

◎野菜の収穫タイミングについて

 

メリットその2:旬の野菜が食べられる。

野菜の美味しさを決めるのは「収穫時期(旬)」「鮮度」「品種」の3要素が大きいと言われています。その為、ベジカンでは旬の時期の野菜しか作りません。

夏にほうれん草は無いし、冬にトマトやキュウリもありません。

 

消費者としての自分は、正直に言うと最初は不便に思うこともありました。それでもこのリズムに慣れてくると、冬にトマトが無いのは当たり前だし、その時期その時期にある野菜を食べることに不便は感じなくなりました。

逆に、初夏になって1年ぶりにトマトに出会った時の喜びは大きくなりました。

 

現在は市場での価格を上げようと、わざと収穫時期をずらして栽培されている野菜も多くありますが、それらの野菜は味だけでなく栄養面でも劣っている事が分かっています。

ベジカンなら味、栄養の詰まった旬の野菜が食べられます。

 

メリットその3:安心して食べられる。

有機野菜だから安全とは言えませんが、有機野菜だと安心して食べられます。

 

農薬や安心について書こうとしたら、長くなり過ぎてしまったので別ページにまとめました。興味のある方はご一読ください。

◎農薬の話①(有機野菜は安全?安心?)

 

メリットその4:色々な種類の野菜が食べられる。

自分で野菜を買っていると、どうしてもいつも同じような野菜ばかりになりませんか?

大根、ジャガイモ、キャベツなど、定番野菜ばかりになりがちですよね?

葉物なんかは毎回「小松菜でいいか。」ってなってませんか?

 

ベジカンなら豊富な種類の野菜が食べられます。

コールラビ、バターナッツカボチャ、壬生菜など、スーパーではあまり売っていない野菜。

冬瓜、ケールなど自分ではなかなか買わないような野菜。

定番野菜でも赤玉葱や、紫キャベツ、ロメインレタス等、ちょっとひねりを効かせた野菜。

 

沢山の種類の野菜を少しずつ味わえるのがセット野菜の良い所です。

 

 

生産者としては言いづらいですが、消費者目線で考えると野菜セットにはこんなデメリットもあると思います。デメリットの紹介と生産者としての言い訳(?)をお読みください。

 

 デメリットその1:スーパー等と比べると価格が高い。

一概には言えませんが、スーパーなどで売っている野菜に比べて割高感はあると思います。

有機野菜が割高になる原因は主に2点あります。

1点目は「資材費の高さ」。

無農薬栽培と言っても、ただ畑に苗を植えただけでは野菜は育ちません。(厳密に言えば、商品になる品質の野菜が、十分な数量は育ちません。)

そこで多くの有機農家はマルチシートや防虫ネットを使用して、農薬を使わなくても野菜が育ち易い環境を整えます。

もちろん一般の慣行農家も農薬費がかかりますが、それと比べても有機農家の資材費はかなり高額になっていると思います。

 

2点目は「製品率、良品率の低さ」

上述した資材を使う為、有機農家の畑は野菜が植わっていない面積が、一般の農家に比べて大きいです。

一般の農家さんが1000本苗を植える所に、有機栽培だと500〜800本位しか植えられません。

つまり畑の面積に対して野菜が出来る割合(製品率)が低いのです。

 

更に、上述した資材を使ったとしても野菜が収穫出来ないことがあります。

防虫ネットや混植など有機農業における栽培技術は、虫による被害を低減させる効果しかありません。ひとたび害虫の被害が広がれば、それを止める術はないのです。

実際、白菜にアブラムシが発生して1つの畝が全滅するような事は珍しくありません。

もちろん一般の慣行農家でも害虫や病気により野菜が駄目になることはありますが、どうしても有機農業の方が「良品率」は低くなってしまいます。

 

これをまとめると「コストはかかるが生産性が低い」のが有機農業という事になります。およそ現在の製造業のコスト意識からは考えられないもので、一般の会社で言えば不採算部門と言えるかもしれません。

 

それでも有機農業を選択する農家がいるのは、コストや生産性ではない価値をそこに見出しているからだと思います。

 

 デメリットその2:野菜を選ぶことが出来ない。

セット販売という形なので、欲しい野菜が入っていなかったり、知らない野菜が入ってくる事もあります。

お客様のリクエストを聞いて野菜を詰める、という事ができれば良いのですが、その形式にすると現在の倍以上の面積を作付けする必要があり、販売価格が上昇してしまいます。

無理のない価格帯で販売しようとすると、どうしてもセット販売という形にならざるを得ません。

 

これについては、お客様にも「料理に合わせて野菜を買う」のではなく「自然に合わせて、その時の野菜で料理を作る」という発想の転換をお願いする部分がどうしても出てきます。

 

不便な点がある一方で、届いた野菜から料理を作るようにすると「毎日の献立を考える手間が軽くなる」というメリットも生まれます。

「レタスとルッコラが届いたからサラダにしよう。」「ニンニクとニラがあるから、モツ鍋にするか。」「今週も大根来たから、大根おろしにして使い切ろう。」みたいに、野菜から献立を考えるのも楽しいものです。

 

とはいえ、それでも必要な野菜は出てくると思います。

(我が家でも、毎週カレーを作るので人参、ジャガイモ、玉葱は毎週欲しかったり、子供のお弁当用に冬にミニトマトを買ったりします。)

野菜セットで御家庭で使う全ての野菜を賄うのではなく、野菜セットを軸として不足する野菜はスーパー等で買っていただく、というのがオススメの使い方です。

 

 デメリットその3:野菜を食べきれるか心配。

毎週(または隔週)野菜が届いても食べきれるか心配、という方もいると思います。

確かに毎週届く野菜を使い切るのって大変ですよね。我が家でも農家になる前に、野菜セットを毎週購入している時期がありました。

最初は毎週届く野菜を使い切るのが大変でしたが、徐々に野菜中心に献立を考えるようになり、しばらくすると野菜を使い切れるようになりました。

 

忙しいと野菜不足になりがちですが、野菜セットがあると、「野菜を食べなきゃ」という緊張感が生まれるので、体にとって良い食習慣ができると思います。

 

勿論、「今週は忙しくて料理が出来ない」「旅行に行くのであまり家に居ない」など野菜セットが不要な場合もあると思います。

その場合は事前に連絡頂ければ、その都度キャンセルする事が可能です。

 

 

食事に対する考え方や、様々なライフステージがあるので、どなたにでもお勧めできる商品ではないと思いますが、食べることを楽しみたい方、自然の香りを感じたい方、身体の為に滋養のある食事をしたい方、には自信を持ってお勧めできる商品です。

 

気になった方はぜひ一度、お試しセットのご注文をお願いします!

 

注文方法はこちら。

◎旬の有機野菜セット販売のお知らせ